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● Wonderful Every Day --- 朝食はキッチリと ●

「みんな何やってるの〜?」

今度は恵美まで…。
ふぅ、これでこの寮全体に誤解されるんだよなぁ〜。
それで学校にも知れ渡っちゃうんだろうなぁ〜。
さようなら、俺の素晴らしい高校生活、
そして、こんにちは、最低人間と噂される人生…。

「あ〜、…ハルちゃんまた部屋間違えたの?まったく尚ちゃんも大変だね〜」

「え?」「…あれ?ここ何処ですか?」

恵美の言葉に二人同時に驚く。
ていうかハルちゃん「ここ何処ですか?」ってなんだよ?

「尚ちゃんの部屋だよ〜。…どうせ、またトイレにでも行ってそのまま尚ちゃんの部屋に入っちゃったんでしょ?」

「…あ、確かにトイレ行きましたね〜」

と、軽く手を打つハルちゃん。

「「「ぇえ〜!!」」」

「つ、つまり春菜が寝ぼけただけなのか?」

「そぉゆうこと」

恵美が何故か誇らしげに腰に手を当て言う。
はぁ。なんとか救われたぜぃ。

「だから言ったろ?誤解だって」

「そ、そうですよね。尚史君はそんな人じゃないですよね!」

よし!どうやら俺への誤解は無事に解けたっぽいな。
恵美いわく、

「ハルちゃんは夜に部屋をでるたびによくこの部屋…まぁ、今は尚ちゃんの部屋なんだけど…寝ぼけて入っちゃうんだ〜」

らしい。

「ふぅ〜、恵美が来なかったら今ごろやばかったな。まぁ、俺は何もしてないんだけど」

昨日、まえもって準備しておいた山口学園の制服を着て下におりていく。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



俺らは普通に飯を食っていた。

「ふはぁ〜!味噌汁ウマァ〜♪」

…晄、お前はオヤジか?

「セリちゃ〜ん、おかわり〜!」

「恵美は食いすぎだ!太るぞ!?」

「太らないも〜ん!」

ま、まぁたしかにおまえの体型からして横に広がらなそうだけどな。
そのかわり縦にも伸びないだろ

「ハルちゃん、新聞なんか読んで…難しくない?」

「先輩もみます?」

え〜とどれどれ、ハルちゃんが読んでたのは斜め上の…

「って、4コマかい!」

…何で俺だけ突っ込みなんだよ〜。
それに朝っぱらから連続はキツイぞ?

「ぁぁぁぁあああ!」

「どうしたんだ?瀬里奈?」

「今日はいつもよりも登校時間早かったんだった!!」

「…瀬里奈先輩、ちなみに何時の予定なんですか?」

ハルちゃんがおそるおそるといった感じで聞く。

「7時30分」

え〜と今何時かなっと…



≪7:00≫



「「「え〜〜!!」」」

学校に着くまでには最低でも30分は掛かるってことを経験で知ってるみんなはもちろん、そのことを聞いていた俺も当然のことながら驚く…が、

「晄、なんで驚かない?」

こいつだけは普通に味噌汁すすってやがる。
ってか、どんだけ味噌汁飲む気だ。
塩分取りすぎだぞ?

「へ?俺知ってたし」

「なら言えよ!」

「フフ、みんなのビックリする顔がみたくてな」

ったく、こいつってやつは…

「お前は、いつもは無口で何の家族サービスもしないのに、クリスマスに内緒でプレゼント買ってきて家族に渡してニコッて笑う社会的地位は低いけど人間として尊敬できる良い感じのお父さんか!?」

「…よく一息で言えたな」

晄が言うとまわりのみんながウンウンと頷く。
そんな、照れるじゃねぇか〜…じゃなくて、

「関心してないで早く行かないと間に合わねぇぞ!」

「え〜、味噌汁がぁ〜!」

「尚史君、ご飯が残っちゃう!」

「セリちゃん、わたしが食べるから安心して!」

「せんぱ〜い、まだテレビ覧見てないです〜」

はぁ〜、初日から遅刻ってありかよ…。
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