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● 猫=神様 --- 個人営業コンビニ ●

「良かったなぁ先輩。これで安心して帰れ――「…バーベキュゥ…キャンプファイヤァ…隆史君との計画ぅ

うぁ〜、暗れぇ。
先輩が暗いところなんて初めてみた。
この人、いっつも『のほほ〜ん』な人だからなぁ。
ってか『隆史君との計画』なんて散歩くらいしか聞いてないぞ!?
俺に関わってるんなら事前に詳しく教えてくれないと。

「あ、あのさ先輩。夏休みにでもいけばいいじゃん?」

「で、でもでもター君がぁ」

うぁっ、こんなところで核兵器にも勝るであろう女の涙を使うとは…

「…くぅ、俺も行けばいい?」

「ありがと〜♪」

くぅっ、やはり嘘泣きであったか。
鹿島 沙恵卑怯なり!

「ん?ター君なんか言った?」

「!!…なんにも〜」

くぅ、先輩の勘の鋭さ恐るべし。
まるで光希みたいだぞ?
いや、あいつはホントに読心術とかいうのを使うから別物か。

「な〜つやすみ キャ〜ンプ♪」

い、いやそんなに喜んでもらえると逆に照れるんだが?

「じゃ、ター君楽しみにしてるねぇ〜♪」

ニパッと笑ったかと思うとスキップしながら自分の教室へと戻って行った。
…本当にひとつ上なんだよな?


□◇□◇□◇□◇□◇□◇□◇□◇□◇□◇□◇□◇□



「いらっさーい」

「俺は学校から帰る途中に、頼まれていたことがあったことに気付き途中にあった個人営業のコンビニへと入っていった」

「ん?そのナレーションは何か新しい遊びかな?」

「しかし、そこにはメチャクチャな兄さんが働いていたではないか!」

「うぬっ、隆史君。誰のことかわからないけどダメだよそんなこと言っちゃ」

…この人にはツッコミは無理か。

「まぁ、いいや。このお店ってワンカップってありましたっけ?」

「うん。はい、コレ」

って、なんでこの人持ってるんだよ!?
まるで俺が買いに来るのを知ってたみたいじゃねぇか。
まぁ、いいや。そんなことよりも。

「いいんですか?俺未成年ですよ?」

「だって、お姉さんの分でしょ?」

「はい?」

なんだなんだ?
とうとう千葉さんの頭に妄想壁が出来ちまいましたか?
俺は天下無敵の一人っ子ですよ?

「え?でも今朝方お兄さんの部屋に妹さんと一緒にあいさつしに来たよ?いや〜、美人さんだねぇ。あ、家賃とかはお姉さんから1年分貰っちゃったから〜」

…世界主さんか。
ってか、勝手に俺の親族を増やさんでくれ。
まぁ、俺が誤魔化す理由を考える手間が省けたのはいいけどさ。
ってか、一年分の家賃って何さ?キレイなお金でありますよ〜に

「ありがとーん♪次回もよろしくーん♪」

お金を払い、なんともいい加減な千葉さんの声に送られて店の外にでる。
振り返ると千葉さんが商品であるはずのスナックをモグモグしながら雑誌を読んでいるのがウィンドー越しに見えた。

初めて聞いたときは信じられなかったけどホントにスゴイよな千葉さんって。

趣味思いつきなんかでコンビニ建てちゃうんだからさ

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